101 屋久島ひとり旅④ 完結編!人と自然と、コロナ禍での旅行について

 

体調を少し崩してしまって

久しぶりに会社を休みました。

金土日めちゃくちゃ寝たら治りました~夏バテかな?

水溜まりボンドのカンタと結婚する夢を見ました。

記憶の整理のタイムラグすごいし、

毎回夢の中では当事者になってしまうの我強すぎて草やわ。

 

屋久島ひとり旅、完結編書くの遅すぎやろ~

ってくらい遅くなってしまいましたが、

たくさん思い出しながら書いていきたいと思います。

 

屋久島に来てから4日目の日は、

ホテルの朝食を楽しんで、泣く泣くチェックアウトをして

(JRホテル本当に最高すぎました3日目の夜にはまた湿布をもらったうえ(2回目)

 アイロンも貸してもらいましたホスピタリティの塊でしたまた絶対泊まりたい)

「やくざる号」という観光バスに乗って半日の観光ツアーに出かけました。

実は、4日目は完全にフリーにしていて、路線バスの乗り放題チケットを買って

自力で行きたいところを周ってみようかなと思っていたのですが

その話をガイドさんにした時に、

路線バスだと、後に出てくる西部林道を通ることができなかったり

観光名所以外の場所にも頻繁に止まるから時間がかかったりして大変だよと、

路線バスの乗り放題チケットとほとんど変わらない値段で観光バスがあるから

そっちの方がおすすめだよと教えてもらって急遽予約したのでした。

この屋久島旅はガイドさんなくしてありえなかったくらい本当に感謝でいっぱいです。

 

ホテルには観光バスの会社さんが手配してくれたタクシーが迎えに来てくれて

観光バスの乗り場まで送ってくださいました。

(これも観光バスの値段に含まれているので本当にお得だと思います)

30分くらいの道中で、タクシーの運転手さんが

私が今回行くことのできなかった屋久島の他のおすすめの場所も教えてくれて

また絶対来よう!来たらタクシーの運転手さんのおすすめの場所に絶対行こう!

と思いました。

 

観光バスの乗り場に着いて、バスに乗り換えてまずは千尋の滝に行きました。

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屋久島は花崗岩でできた島という話がありましたが

この千尋の滝はその大きな一枚岩をつたう滝で、とても屋久島らしい滝でした。

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バスガイドさんによると雨がしばらく降っていないので勢いはかなり小さめらしい。

でも近くで見るとそれでも迫力があったし、趣もありました。

千尋の滝~尾之間周辺地域は、冬でも温暖な地域で

移住者の方にも人気な地域だそう。

タンカンなどの果物農家さんも多いそうで、街いうよりも南国の雰囲気があります。

けれどリゾートでもなく街でもなく、

あくまでも人と自然がそこに共生しているという雰囲気で

私は屋久島の中では一番好きな雰囲気の地域でした。

 

尾之間からしばらく西に進んでいったところに中間ガジュマルという

大きなガジュマルを見られるスポットがあります。

f:id:reimomee:20200823191507j:plainこの看板があるところから少し狭い道を歩いていくと

川があってそこを渡ったところにガジュマルがありました。

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これは中間ガジュマルのように名前はついていないですが

川沿いに生えていたガジュマル。

ガジュマルは雨除けのための木としても重宝されているというお話を聞きました。

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こちらが中間ガジュマル。

幹のところがトンネルのようになっているのでくぐることができました。

ものすごく大きくて、力強くて、杉とはまた別のパワーを感じました。

 

 

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中間ガジュマルからすぐのところに大川の滝という、

日本の滝百選にも選ばれている、大きな大きな滝があります。

ここはもともと自力ででも行きたいと思っていた場所だったので

連れて行ってもらえてうれしかった~~

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写真では伝わりづらいですが、本当に大きくてものすごい迫力です。

雨が降って水量が多い時は、水しぶきでびしょびしょになるほどらしいです。

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岩場なので少し危ないですが、滝つぼも間近で見ることができます。

今までいろいろな滝を見てきましたが

そのなかでも1,2を争うほどの迫力でかっこよかった~。

何回でも訪れたくなる、マイナスイオンパワーでした。

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全体像。かっこいい~~~~~~~

 

そして大川の滝から北側が、路線バスでは通ることのできない

西部林道のエリアとなります。

西部林道は世界遺産登録地域で、本当に手付かずの自然の様子を見ることができます。

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ヤクザルもたくさん。

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西部林道の開けたところから、屋久島の山々が見えたのですが

ここでバスガイドさんが、屋久島の植生垂直分布について説明してくださいました。

屋久島は、杉の原生林が有名ですが

それだけでなく、亜熱帯~亜寒帯までの多様な植生が見られるというのも

とても珍しいのだそうです。

この写真で見ると、写真を撮っているところは亜熱帯(南諸島の気候)ですが

手前の山では本州の温帯気候、その奥の山では東北の気候、

そしてその裏にある最も標高の高い宮之浦岳では北海道の気候

というように日本全国の土地で見られる植物が生育しているのだそうです。(確か)

バスガイドさんに教えてもらわなければ、自力で来ても

絶対にそんなことを知ることはできなかったのでツアーに参加してよかった~

そして屋久島ってものすごい多様な自然に包まれた島なのだなと

その魅力を改めて感じさせられました。

 

バスを降りて、少し西部林道を歩くこともできました。

ヤクザルの声がものすごく大きくて、どうやら縄張り争いをしていそう…

という話をしていたら、道にものすごい量のヤクザルがいました。笑

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そしてヤクシカも。

小柄でかわいい~~~

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哀愁漂うサルの背中。

サルは目を合わさなければ人を襲ったりはしないそう。

またサルとシカは仲良しで、サルが山から投げた木の実を

シカが下で拾って食べてもサルは怒らないそうなんです。

とてもうまく共存しているんだな~。

でもサル同士の争いは過激。。

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再びバスに乗り込んで、西部林道を抜けたところで屋久灯台が見えました!

この日、雨予報でしたが午前中は快晴でとてもきれいな景色を見ることができました。

 

西部林道からさらに北に進んだ永田集落にある、永田いなか浜に。

ここももともと来たかったのですが、自力で来ようと思うと

とんでもなく時間がかかりそうで諦めかけていたので良かった!

f:id:reimomee:20200823191809j:plain春~夏にかけてウミガメの産卵が見られる浜辺で、

わたしが行った時期はもう孵化の時期かもとバスガイドさんがおっしゃっていました。

ウミガメには出会えませんでしたが、山ばかり見ていたので海もいいなとしみじみ。

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とてもきれいな場所でした。晴れていてよかったな。

 

ここまでで観光ツアーは終了で、宮之浦まで送ってもらいました。

午前中だけで行きたかったところ全て周れて、というか島内をほぼ一周できて

とても満足。

ここには書ききれませんでしたが、バスの車窓から

屋久島のいろんな集落を見ることができて

集落ごとの特徴なども教えてもらって

ただの観光地ではない、そこに人の生活があることも

とても感じることができました。

 

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お昼は空港近くのmori cafeという、小さなカフェでハンバーガーを食べました。

ここらへんで台風が近づいてきていて、雨が降り始めました。

一年で雨の日がとても多いといわれている屋久島で

ここまで全く雨にあたらずでしたが、ついに雨の屋久島に…!

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とは言ったものの、正直もう帰るだけだったのですが

飛行機までまだ時間があったので、「杉の舎」という屋久杉工芸品のお店に。

時間があればここで、屋久杉を自分で加工する体験もあってそれをしたかったな~

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お箸がたくさんあって迷いました。

漆でコーティングされているものがあってそれだと劣化がなく

長年使用することができるし、

コーティングされていないものだと杉の香りや劣化も楽しめるそうで、

どちらも良さがありますよと店員さんに教わりとってもとっても悩みました。

が、漆でコーティングされたものがとても味があって

せっかくなら長く使用したいと思ったのでそちらを購入しました。

 

もっとお金があったならほかの工芸品も購入したかったです。。

とても素敵な品物ばかりでした。

 

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行きは高速船だったので屋久島空港は初めて見ましたが

噂に聞いていた通り、とてもこじんまりとしています。

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展望デッキなどももちろんないですが、横のフェンスから

めちゃくちゃ間近で滑走路を見ることができます。笑

チェックインや荷物を預けるところもとても簡素でしたが

そこにも離島の良さを感じてしまいました。

人と人との信頼関係で成り立っている感じ。

 

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屋久島から鹿児島までプロペラ機で向かいます。

この時台風が近づいている影響で天候がピークに悪くて

おまけにプロペラだったので正直めちゃくちゃ怖かったです。笑

でも揺れたのは最初の10分くらいだけだったかなと思います。

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雲で屋久島が見えない;;

屋久島から帰りたくなさすぎました。大好きな島になりました。

ありがとう、屋久島。

 

出発が遅れたので鹿児島に到着してから

5分で大阪行きの飛行機に乗り換えねばならず

待たせるかもしれないというプレッシャーから

ものすごいスピードで移動し、無事大阪行きの飛行機に乗れました。

ジェット機の安心感すごい。 

屋久島行きもジェット機の就航を検討しているそうなので

ぜひお願いしたいと思いました。

飛行機のなかで、アシタカとサンを聴きながら屋久島の思い出を振り返り

一人で泣きそうになりました。がち。

こうしてわたしの屋久島ひとり旅は幕を閉じたのでしたっ

 

この屋久島ひとり旅を書き始めた、①にも書いた通り

本当に移住したい!と思うくらい屋久島が大好きになって、

どうしてそんなに好きになったのかな?ということをずっと考えていました。

今回初めてのひとり旅だったので、

ひとりだったからいろいろ満足できてそう思っただけかも、とも思いましたが

やっぱり違いました。

屋久島って、日本で初めて世界自然遺産に登録された離島だからこそ、

人の手が加えられていない自然というのがたくさんあって

しかもその自然がとても多様で、それが本当に魅力的で。

縄文杉トレッキングで、植物も生き物なんだということを強く感じさせられたあとに

たくさんの屋久島の自然に触れたからこそ

人間だけじゃない世界を感じられたのかもしれません。

それと相反するようなんですけど、人の生活が確かにあるというところも

とても魅力的でした。

都会に住んでいると何だか常にだれかと、何かと、戦って競っているような感じがして

とても息(生き)苦しくなることがあるのですが、屋久島では

(これに関しては屋久島だけでなくほかの地方や離島もそうかもしれません)

そんな風な”競い合い”みたいなのがなくて、むしろ

たくさんの自然と、でも”観光業”で豊かに暮らそうとする人の生活と、

その折り合いを島の人みんなが協力して模索して力を尽くしているような気がして

それがとても温かくて、息(生き)苦しさが感じられなかったんです。

もちろん、その土地に住んでみないとわからないこともたくさんあると思いますが

少なくとも都市に長年住んでいる私からすれば

そういう面がとても羨ましく感じました。

こんなに大好きになってしまったので、

またすぐ行きたいな!と思う気持ちもあれば、

また誕生日などのとっておきの時に行きたいな!と思う気持ちもあり、

どっちにしても人生のうちで絶対にまたリピートしたい旅行先になりました。

 

 

そして、今回のひとり旅は時期的にも決行か中止か

その判断がとても難しかったです。

でも、日本国内で観光を主産業にしている地域は屋久島に限らずたくさんあって

それらの地域がこのコロナ禍でとても厳しくなっていることは事実で、

実際に屋久島のエコツアーのガイドさんが

4-5月はほぼ仕事が無かったというお話を聞いた時、

お土産屋さんにほとんど人がいなかった時、

この旅行中にもそのことをひしひしと感じる場面がたくさんありました。

だからといってわたしの旅行が必ずしも正しいということではなく、

そしてむやみやたらに旅行をすればいいというのではなく、

とにかく”責任”を持てるかどうか、それを慎重に考えたうえで

できる限り経済をまわしていくことが大事なんだなと思いました。

鹿児島駅で感じた、「ここも誰かのふるさとなんだな」という気持ちを

忘れないこと。

わたしにとって、それが最も”責任”に繋がる気がしました。

帰省を自粛する背景には、もし両親にうつしたら、地元に持ち込んでしまったら…

という不安があると思いますが

旅行をするときにも、その旅行先で

誰かの大事な人を大変なことに巻き込んでしまうかもしれない

という風に考えながら一つ一つの行動を気を付けていく必要があると思いました。

旅行は帰省とは違って、大人数で食事を囲むことも避けることができるし

同行者以外とは一つ屋根の下で密になることを避けることはできます。

わたしは、とても魅力的な日本全国の観光地の数々が

経済面・感染面どちらか一方ででも衰退してしまうことがとても悲しいと思うので

ひとりひとりが自分の持つ責任を忘れずに、

それでいて旅行者と観光地との双方にとって良い旅行というのを

これから先も考えていかなくてはならないと思いました。

 

言葉に、文章にするのはなかなか難しいですが…

 

これにて屋久島ひとり旅は完結としたいと思います。