128 家のルール

 

人間、誰しも

育った環境が、自分の普通になるので

大きくなるにつれてはじめて

それが普通じゃないことに気づく。

 

うちの家は、母が潔癖気味なので

清潔に生活するためのルールは

割と厳しかったみたいで。

でもそれに気づいたのは大きくなってから。

例えば、バスタオルを毎日洗うのが

普通じゃない人がいることを初めて知った時は

驚きのあまり顎が外れるかと思った。

 

家族1人1つ専用のうがいコップがあるとか、

1人につき1枚、専用の台拭きもあった。

洗面台のタオルも1人につき1枚。

家に帰ったら必ずパジャマではない

家の服に着替えなければならないとか、

家の中でスリッパは絶対履かないといけないとか、

玄関に靴下のまま降りることは

犯罪レベルで悪いことだと思ってたりとか、

とにかくこれらは全部ぜーんぶ

わたしにとっては普通だったけど

結構、全然、普通じゃないんですよね。

てか、お母さん、

毎日絶対洗濯物の量えぐかったやん。

すごいな。ありがとう。

 

そんな綺麗好きの家に生まれたんですが、

つい最近気付いたことがあって

それは、トイレの蓋を閉める

というのは義務付けられていなかったなって。

むしろ開けっ放しでないと、

誰か他人が来たんかな、と気持ち悪がられる。

でも、世間では

閉めている方がマナーがよいというか、

清潔感があると思われるみたいだし、

なにより、風水的にも

閉めたほうがいいらしいのだ。

 

だから、わたしはトイレの蓋を

必ず閉めることにした。

わたしの中では普通でないことに

チャレンジすることにした。

習慣って難しいもので、

どうしても自分の中の普通が強すぎて

時間がかかってしまったんですけれど、

最近意識しなくても

トイレの蓋を閉められていることに

気が付きました!

トイレの蓋を閉めない家庭で育った私が

トイレの蓋を閉めるのが普通になった!

これは、自分の中の普通を、

よりよいものにアップデートできた

すごいことではないか!

とトイレの蓋を見ながら思いました。

 

ずっと何の話?

って感じなんですけど、書きました。

 

 

おわり